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「選ばれないことは死ぬこと」今日もまた私はひとを一人ころした
好きな人と遊んでいたいだけなのに差別主義者の様に言われる
切り捨てた側の声たちが可視化され首の後ろにのしかかる夜
こんなことみんな平気でやれるのに欠陥品の心を恨む
優しすぎ💦なんて言葉で済まされて 時間だけが過ぎ暗い場所にいる
選ばれたり選ばれなかったりするわけじゃん 縁を大事にしたいだけじゃん
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(2017.12)
さよならの気配が詰まったこの部屋で 冷たい空気を胸いっぱい吸う
祖母の目に 綺麗な青があることを 介護ベッドの上に来て知る
たましいがもういないってわかるのに 髪を撫でまだ話しかけてる
腰の辺りに 入れた絵の色が燃え付いて 緑に染まって骨を拾った
さよならを言えずに帰ってきた僕に クリスマスソング高らかに鳴る
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病棟から運ばれるからだ 精神科 穏やかな顔 死因は老衰
50年近くも入院してたから住所もよくわからない、と云う
精神がこころ たましいだとしたら このひとはいま健やかだろうか
思い出があったかどうかもわからない もう誰も語らない人の生涯
またひとつ細い蝋燭の火が消えた あなたはわたし わたしはあなた
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翌朝に消される弱音ツイートの 余命5時間足らずのいのち
半分に割った錠剤が嘲笑う 成人女性に満たないからだ
頑張って いつか折れちゃうくらいなら 頑張らないで笑っていてよ
生きるのが辛いのだろう 張り詰めてもがく貴方の日本語が好きだ
死ぬ事で完成したいと嘯いていた 元恋人が35になる
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少しでも美しいまま死ぬために呼吸を早めるような真夜中
柔らかな異国のひかり 放課後のあの日の部室と変わらなかった
「高潔」を表すならば迷わずにあなたの薄いくちびるを描く
いつの日か灼熱の火にくべられる薄い頭蓋のきれいなかたち
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(エルミタージュ)
人形の夢から目覚め歩き出す 伸ばした指に揺れる花びら
与えられそして与える 繋ぐこと それが芸術と教えられたの
いつだってハッピーエンドを諦めない これまでもそしてこれからも
いのちからいちばんとおい場所に咲く 花束のような君の横顔
控えめに笑う 涼しいまなじりに朱が灯るからもうすぐ春だ
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(夏目)
眠れない夜は甘いお砂糖ととびきり優しい嘘をあげるね
あれは魔法 これも魔法と気まぐれに指さす君は宇宙の指揮者
1.2.3 唱えたのなら顔を上げ こぼれた星を集めにゆこう